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『けいおん!』二次創作SS NX:唯シナリオ「ういーくぽいんと」

まずはこちらをお読みください→





夏休み中ごろのある日の夜、バイトから帰宅し1K八畳間の狭いアパートでカップ麺を啜っていたとき、唯から電話がかかってきた。

「遊園地?」

「うん。お父さんが会社でチケット貰ってきて、せっかくの夏休みなんだから誰かと行ってきなさいだって」

「いつ行くんだ?」

「明日だよ」

そりゃまた急な話だ。

「それで、何で俺なんだ?」

「んー? さっくんと行きたいからだよ?」

「その理由を聞いてるんだが……まあいい。憂ちゃんはどうした? 姉妹で一緒に行きたいと思ってるんじゃないか?」

「最初はそのつもりだったんだけど、憂は明日から部活の合宿があって一緒に行けないんだ。それで憂も『咲夜さんと一緒に行って来なよ、お姉ちゃん♪』って言ってた」

なるほど、事情は分かったが、憂ちゃん、こんなときにまで気を遣わなくていいんだよ。

合宿中もきっと家にいる姉のことを心配し続けているだろう憂ちゃんの姿を想像して、たまには出来の悪い姉のことは忘れて羽を伸ばしてほしいと心から思った。


「うーん、まあ明日はバイトもないし、行ってもいいが」

世間一般に中だるみの学年と称される高校二年。俺も例外ではなく、夏は部活とバイト以外特別することもなく暇を持て余しているのが現状だった。

「さすがさっくん♪ じゃあ明日の午前10時に駅前集合ね!」

電話越しに唯の弾んだ声が伝わってきた。俺は水を差すようだが一応、対唯専用の決まり文句を述べておくことにする。

「寝坊するなよ?」

「大丈夫だよ。憂がいるし」

「憂ちゃんはいないんだろ?」

「あ、そうだった」

相変わらずボケボケな唯だった。

「はぁ……。本当に大丈夫かよ……」

経験の積み重ねから来るこの嫌な感じは、間違いなく“なんかやらかす”ときのものだった。

「……まあ、なんとかなるよ! 多分……」

容器の中で伸び切った麺のようにゆるゆるな唯の様子に、俺はただ部屋で一人苦笑いを浮かべるしか出来なかった。


***


翌日、おそらく唯が寝坊するだろうと踏んだ俺は家まで迎えに行くことにした。

案の定、俺が家に着いたとき唯はぐーすか寝ており、約束の時間より30分ほど遅れて俺たちは平沢宅を出発した。

「そういや、ずっと気になっていたんだが……」

二人並んで歩きながら、俺は昨晩から疑問に思っていたことを口にした。


「俺たちは一体、どこに行くんだ?」


別に哲学的な話をしたいわけではない。ただ昨日は唯のペースにすっかり乗せられてしまい、「遊園地」という抽象概念以外の情報を仕入れることを忘れていたのだ。

隣を見ると唯は不思議そうに首を傾げている。おい、まさか自分が伝えそびれたことを忘れてるんじゃないだろうな。

「はれ? 言ってなかったっけ?」

大当たり。誰か俺に「平沢唯検定一級」の資格を授けてはくれないか。

「少なくとも俺のメモリーには記録されてないな」

まあいくらキャパの小さい唯の頭でも、記憶が改ざんされたということはないだろう。俺は少し強い口調で再度問いかけた。

「で、どこなんだ? 舞浜方面は止めてくれよ? キン○ダムハーツ系の同人サイトはかなり消されたらしいからな」

「? 何の話?」

「いや、こっちの話」

くだらない小ネタを仕込んだたため、理解不能に陥った唯は口を開けてさらにぽかーんとしてしまった。完全にアホの子だな、こりゃ。まあそこが可愛いところでもあるんだけど。

話が進まないので過程は省略するが、とりあえず唯から遊園地の名前を聞き出すことに成功した。

「『ドリーマーズランド』だよ」

「『ドリーマーズランド』か……」

『ドリーマーズランド』とは、神奈川県に突如出現した超大型テーマパークのことである。某ランドと同じように大小様々なエリアに分かれており、オリジナリティ溢れる多彩なアトラクションで老若男女問わず人気の高いテーマパークだったのだが、コストがかかりすぎて経営が悪化したため、今では規模を縮小し普通の遊園地として慎ましやかに運営されているそうだ。

「無難なところだな。版権もまあ名前くらいなら許してくれるだろ」

「? 何の話?」

「いや、どうでもいい話」

ぽけーっとしている唯の頭をくしゃくしゃと愛でてやると気持ち良かったのか、さっきまでの無駄なやり取りで生じた疑問は綺麗さっぱり飛んでしまったようだ。単純なやつで助かるよ。

こんなゆるーい調子で他愛もない会話を繰り返しながら、夏真っ盛りの時期にしては比較的涼しい気候の中、俺たちは駅を目指して歩いていったのだった。


***


電車を乗り継ぎ、何だかんだあって無事、遊園地に到着した。さすがに夏休みだけあって園内は親子連れやカップルなどでなかなかの混雑振りを見せている。

「さて、まずは何に乗ろうか……」

エントランスで貰ったパンフレットに目を通しながらめぼしいアトラクションを探していると、唯が隣から話しかけてきた。

「さっくんさっくん、あれ乗ろうよー!」

唯が指差したのは、当ランド自慢のアトラクションらしい、ジェットコースターの“富士山(フジサン)”。遊園地のテレビCMの背景に本物ではなく「富士山」という文字を使用した斬新な演出で話題を呼んだアトラクションである。

「ジェットコースターか。お前、ああいうの乗れるのか?」

言ったものの、ジェットコースターで唯が恐がっている姿は正直想像できない。当人も予想通りの言葉を返してきた。

「うん、平気だよー! さっくんは?」

こいつ、まさか俺がジェットコースターごときで恐がると思っているのか? 唯の中で形成されたその軟弱なイメージを振り払うため、俺は高らかに宣言した。

「俺をその辺のヘタレ主人公と一緒にするな。グロッキーになってヒロインに介抱されるなんて情けないイベントは起こさんからな!」

「よく分からないけど頼もしいね! じゃあ、レッツゴー!」

意味不明な掛け合いでテンションが上がった俺と唯は、敵陣に攻め込む兵士の如く順番待ちの列に向かって進軍していくのだった。


***


「ねえ、さっくん見て見て! この火の玉、本当に空中に浮いてるよ!」

場面が飛び飛びになるが、俺たちは今お化け屋敷の中にいた。唯は無邪気にえいっ、えいっ、と火の玉に腕を差し込んで遊んでいる。

宙に浮いているといったが、どうやらこの火の玉、ホログラムを使って映し出しているらしい。他は至って平凡なお化け屋敷だけに、過去の栄華をそれとなく主張しているようでなんだか悲しくなった。

そしてもう一つ、俺の心を悲しくさせる要因がいた。この、隣でゾンビの肩をぺちぺち叩いている女。お化け屋敷のお化けさんに手を出しちゃいけないって、学校で習わなかったのか?

入る前から想像は付いていたが、唯は心霊現象に全く怯えを見せない。普通お化け屋敷っていったら、女の子が怖がって腕にしがみついて……みたいなのが王道だろうに。

「さっくん、早く行こ?」

そんな俺の気持ちは露知らず、唯はニコニコ笑いながら何のためらいもなくぎゅっと左腕を絡めてくる。確かに腕は組んでいるが、これはちょっと違うような……。

「まあ、これも唯らしいのかな」

甘い展開を期待した俺が甘かったらしい。俺は無理矢理自分を納得させ、唯と共に出口を目指した。


***


お化け屋敷から無事脱出した俺たちは、休憩がてらベンチに座ってアイスを頬張っていた。もちろん一人一個ずつだ。決して一つのアイスを分け合って食べるなんて甘ったるい展開はないから誤解しないように。

唯はソフトクリームを食べるのに夢中になっていて、ぺろぺろと舌を動かしてはその甘さに幸せを噛みしめているようだ。

ふと、俺は唯の頬の一点が白く染まっているのを発見した。ったく、子どもじゃないんだから……。

「ほら、頬にクリーム付いてるぞ」

「ほえ?」

唯に付着したクリームを人差し指で拭い取ってやり、自分の口へと運んだ。「唯の味がする」なんて言ったら気障で面白いかもしれないが、別段普通と変わらぬただのバニラ味だった。

「えへへ、ありがと?」

万遍の笑みでお礼を言ってくる唯に、俺は嬉しさとともに若干の不安を抱いた。自分でやっといてなんだが、普通こんなことは恋人同士でもなければやらない。俺のことを信用してくれているのは嬉しいが、あまり無防備なのも考え物だ。少しは抵抗してくれた方が安心はするのだが。

俺が頭の中で思考を巡らせていると、手元に生温い感触が伝わるのを感じた。見ると夏の熱気で溶けだしたアイスが俺の右手に沼を形成し始めている。

「うお、やべっ!」

慌てて溶けだした部分のアイスを啜り、被害の拡大を食い止める。隣では「あははっ!」と唯が笑っている。くそっ、まさか唯レベルの失態を俺が侵すとは……。

恥ずかしさに顔を少し赤らめながらも何とか体制を立て直した俺は、先ほどから聞きたくて仕方がなかった質問を唯に投げかけてみた。

「唯、お前、苦手なアトラクションとかないのか?」

ジェットコースター、お化け屋敷、フリーフォール、バイキング、実に多種多様なアトラクションに乗ってみたが、どれも唯が動じる気配は感じられなかった。いや、別に恐がらせたいわけではないのだが……。

そんな俺の気持ちを知ってか知らずか、この目の前の天然ボケ星人は俺に向かって一撃必殺のストレートをかましてくるのだった。

「うーん……別にないよー? それにさっくんと一緒ならなんでも楽しいよ!」

唯は歯の浮くような台詞を悪びれもせず口にする。その純真さが俺の心臓を激しく揺さぶった。天然って恐ろしいな……。

動揺を隠そうと残りのアイスを急いで口に入れたところ、コーンに巻かれた紙まで口にしてしまうという失態を侵し、また唯にけらけらと笑われるのだった。


***


その後も色々なアトラクションに乗り、粗方乗り尽くした頃には既に空が赤みを帯びていた。そろそろ帰ろうということになったので、俺たちは最後に遊園地の定番、観覧車に乗って一日を締めくくることにした。

「うわー! 凄いよ、さっくん! 外がきらきらしてるよー!」

ゴンドラがちょうど中腹辺りにたどり着いたとき、唯が感嘆の声を漏らした。窓の外に目をやると、確かに、遙か上空から見下ろす都会の建造物群が夕日を受けてきらきらと反射する姿はなかなかに洒落ていた。まさにこれはあれだ、人がゴミのよ……いや、何でもない。

窓に手を合わせ外を覗き込み、まるで幼子のように無邪気にはしゃぐ唯の姿に俺は愛おしさを覚え、外の景色の虜となっているうちに気付かれぬよう音を忍ばせて近づき、頬にそっと口付けた。今日は散々振り回されたんだ。これくらいしても罰は当たらないだろう。

頬に当たる違和感に気が付いたのか、唯が窓から手を離してこちらを振り向いた。しかし、どうも様子がおかしい。目を丸くしてこちらを見たかと思えば、次の瞬間自分の頬を触りながら瞳をぎょろぎょろとせわしなく泳がせていた。

「さ、さっくん、い、いま、なに、なにを、え、えっ?」

明らかに動揺した口調で言葉にならない言葉を発している。唯ならキスくらいへらへらと笑い飛ばすかと思っていたのだが、この反応はもしや……。

「もしかして、照れてる?」

「そ、そんな、ふあっ、はわわわわっ、あぅぅ……」

顔を真っ赤にして手足をわたわたさせながら意味不明な擬音を発する唯。やばい、言葉で言い尽くせないくらい可愛い。顔の筋肉が弛緩するのが自分でも分かる。

普段は見られない唯の恥ずかしがる姿、そして何よりその程度の異常さが俺の中に潜むS精神に火を付けた。これはチャンスとばかりに強気の姿勢で攻める。

「そうか、唯はキスが苦手なのか。じゃあもっとしてあげないとな」

そう言って再び顔を近づけようとすると、唯は顔の前でばたばたと手を動かし、必死に阻止しようとする。

「だ、だめだよさっくん、や、は、恥ずかし……」

唯の必死の抵抗虚しく俺は狩猟場に降り立ち、狙いを定めた獲物に的確に銃弾を撃ち込んでいく。

「あ、ほ、ほっぺ、くすぐった……ひゃぅっ! み、みみ、みみみみだめっ! や、そんなとこ、さ、さっ、くん……っ!」

頬から耳へ、耳から目へ、縦横無尽にハントを楽しむ俺に翻弄される唯は、普段聴かないようなとてつもなく艶美で甲高い声を出して身悶えている。

俺は思わず生唾を飲み込んだ。端から見ればただの変態でしかないが、今は幸い個室の中。それに今さら歯止めは効かなかった。


粗方の部位は味わいつくしたが、未だ手を付けていない大物が一つだけ残っていた。既に唯は息絶え絶えで、目がとろんと垂れ下がっておりどこか上の空といった感じだ。

俺は唯の唇に優しく自分の唇を押し当てた。意識がぼんやりしていたのか、唯は抵抗することもなくキスをすんなりと受け入れてくれた。

「んっ……」

今までとは違う極上の感触に舌鼓を打つ。しばらく軽めのフレンチなキスを楽しんだあと、俺は唯の様子をうかがいながら隙間を縫って口内に舌を滑り込ませた。

「!?!? んんんっ……!! んっ……んむぅっ…………」

流石に今までより強い力で抵抗してきたが、本気になった俺を唯の力で押しのけるなど到底出来るはずもなく、手を背中に回しぎゅっと抱きしめてあげるとゆっくりと力が抜けていくのが分かった。

逃げていく唯の舌に俺の舌を強引に絡めつつ、時折歯をなぞってみたりすると、唯の躯は一定のリズムを刻んでピクピクと跳ねた。俺の腰に腕を回し、懸命に動きを押さえつけようとしている。

最初は嫌がっていた唯も徐々に逃亡を諦め、決して上手とは言えないが俺の動きに何とか付いていこうと舌をちろちろと動かしていた。その健気さに、俺の心はまた溢れんばかりに満たされていくのだった。

「んっ……ぷはぁっ! はぁ、はぁ……ふえぇぅ…………」

唇を離すと、唯は体をぐったりとさせて俺にもたれかかって来た。息遣いは運動した後のように荒く、肩を上下させて酸素を求めている。心臓の絶え間ない鼓動も体越しに伝わってくる。

窓の外にちらっと目を移すと、俺たちが乗ったゴンドラはちょうど折り返し地点を過ぎた辺りにいた。俺は唯にとっては死刑宣告とも取れるような台詞を、つとめて冷静に吐くのであった。

「まだまだ下に着くまで時間があるな。もう一回しようか」

「!? な、なっ!? も、もう無理だよ、さっ……! ひぁ……、んんっっ……!!」

俺は唇を塞ぐことで唯の言葉を強引に遮った。こんな調子で俺は観覧車が下に着くまでの間、唯の味を心おぎなく堪能したのだった。


***


かなり激しくしたので力が抜けてしまい自力で立てなくなった唯をおぶって駅へと向かった。さすがに人目が気になるということで駅前で唯を降ろし、そのまま二人一緒に電車へと乗り込んだ。

「おーい、唯?」

「………………」

「聴こえてるか?」

「………………」

どうやら姫はかなりご立腹のようで、俺が話しかけても口を開いてくれない。まあ、そりゃそうだろうな。全面的に俺が悪いんだから。

「悪かったって。いきなりあんなことして、ごめん」

「………………」

「しかし、なんでキスが苦手なんだ?」

「………………」

一見本気で無視されているように見えるが、顔がみるみる赤くなっていく様子を見れば、無視しきれていないのは一目瞭然だ。本当、可愛いなぁ。今日俺、「可愛い」って言葉、何回使ったっけ?

本気で怒る唯というのはなかなか新鮮だがこのまま埒が明かないので、俺は「伝家の宝刀」を抜くことにした。唯に向かってこっそりと「その言葉」を耳打ちする。

「口訊いてくれないと、またしちゃうよ?」

「!?」

最低な人間だというのは自覚している。しかしそれ以上に今はこの目の前の女の子を弄り倒したいという欲望が打ち勝っていた。

唯は観念したのか、周りに聴こえないよう耳元で囁くようにして返してくる。弱弱しい口調がまた俺の悪戯心をそそるということも知らずに。

「だ、だって、き、きすなんて、そんな、恥ずかしいよ……」

いつも平気で人に抱きついてくるのはどこの誰だと問いかけたかったが、野暮ったいので止めておくことにした。

推察するに、唯にとって「抱きつく」ことは一種の愛情表現なのだと思う。それは恋愛感情の表れと言うよりもむしろ、相手との気持ちの繋がりを確かめ合う儀式に近いのだろう。

だから、ただ人と人との関わりを確認するだけの役目を逸脱した「キスをする」行為に過剰なまでの羞恥を示したのかもしれない。

まあ、そう考えるとさっきの「ソフトクリーム」の件についての説明に窮するが、そこは「唯だから」で納得してくれるとありがたい。

とにかく、人一倍純粋なだけに、恋愛に対する免疫も人一倍薄い目の前の少女に、俺は並々でなく深い愛情を抱いていた。他の男に触らせたくない、そんな黒くて醜い独占欲が俺の心を覆っていく。

「だ、大体、恋人同士でもないのに、き、きすなんて、さっくん不潔だよ。わ、私の、その、ふ、ふぁーすときす、だったのに……」

悪いことをした子どもが言い訳をする時のような口調で、俯きがちに唯が言う。俺はその言葉を自分に都合のいいように解釈し、唯に向かって口を開いた。

「なら恋人同士になればいい」

「えっ?」

顔を上げ、真っ直ぐに俺に目を合わせてくる唯。俺はその唯の瞳をじっと見つめ、真剣に告げる。

「俺はずっと好きだったよ、唯のこと。一年の時から、ずっと」

「えっ、えっ?」

ここだけはふざけることは出来ない、本心からの言葉。思えばあの二人だけの勉強会の時、いや、ともすればもっと前から、俺は平沢唯という女の子に引き寄せられていたのかもしれない。いつも周囲を和ませるその笑顔に。面白いくらいころころと変わるその表情に。そして、困ったときに俺を頼ってきてくれる純真な心に。

今度は抵抗する間も与えないくらい素早く唇を奪う。俺の言葉を信じてくれたのか、唯も俺に身を預けてきてくれた。

「ふぁ……っ、んっ…………」

電車内ということで、先刻よりはかなり加減した。それでも、いつまで理性が保てるかは分からないが。



おそらく今、車内の視線は俺たちに集中していることだろう。中年のサラリーマンが「全く、近頃の若いもんは……」なんて決まり文句を吐いているかもしれない。


しかし、俺たちは既に別の列車へと乗り換えていた。定員二名、何処へ続くかは分からない、各駅停車の旅。


切符の代わりの甘い口付けを交わせば交わす分だけ速度を増し、それは特急列車になる。そうすればもう、誰にも止めることは出来ない。


俺は何も考えず、ただ目の前にある果実の甘酸っぱさに酔いしれていた。ガタガタと揺れて不安定なはずの車内だが、不思議と大地に足を下ろしたときに似た安定感があった。


余談だが、もちろん、俺と唯が本来降りるべき駅を乗り過ごしたのは言うまでもないことである。


(終)





【あとがき】


ま さ か の R 1 5 。


僕の脳、大丈夫でしょうかね? 別の意味で変態に近づいている気がする。

さっくん、キス魔になるの巻。うちのさっくんは唯相手だとドSになります。果てしなくウ咲夜(ウザクヤ)になってますがお許しください。

てかこれで付き合ってなかったというのもおかしな話ですが、そっちの方が萌えるのでご都合主義ということでお許しください。

なにこのバカップル。こんなの実際に電車に乗ってたら殴り飛ばしたくなりますが、フィクションということでお許しください。

当初予定していた話とπ+2nπラジアン(nは整数)くらい違いますが、果てしなく自己満足な作品は出来上がりました。長さも過去最長です。

最初書いてたら、唯がなんかアホの子みたいになっちゃって、それでちゃんと羞恥心も持っている唯を書きたいと思っていたら、突然僕の頭に神が御降臨おわせいまそかりなさりまして、こんなのになりました。果てしなくキャラ崩壊です。唯のイメージを崩された方には本当申しわけございません。

因みに、名前だけ拝借したんですが「ドリーマーズランド」の元ネタ分かりますかね? 一応「特急列車」に引っかけてるんですが、分かる方はかなりのドラマニです(音ゲーじゃないよ?)。よく分からない終わり方も、それを知っていれば少しは納得していただけるかと思います。

次回は澪編をお送りいたします。完成度は15%くらいなのでまだまだ時間がかかると思います。気長にお待ちください。では。
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非公開コメント

大丈夫ですよ!まだキャラは崩壊していません←僕は・・・!
流石ですいろんな意味で神降臨ですw
まぁ、羞恥を持たぬ人間はいないだろうし、そこはimagenationで処理できます
さっ君は大胆ですね、僕そんなことしたら自滅しますよ
次回も必ず鑑賞します!頑張ってください

ps.この間14歳になったばかりです

出ましたねimagenation(笑)。そう言っていただけるとありがたいです。慣れてくるとどうしてもオリジナルに近くなってしまうので。
さっくんは彼女いない歴(もうすぐ)19年の自分の理想の姿を投射していますから、もうそれはそれは最強キャラですw

何と!? 15歳未満は今すぐ立ち去れい!!
……なんてコメントまでくださる貴重な読者様に言えるはずもなく。
まあ体は子どもでも頭脳……もとい、心が大人ならこれくらい大丈夫ですよ。小学生がかのこん見ちゃう時代ですからw

初めて拝見させていただきました。甘甘で・・・うん、いい(ry
自分もこういうの好きなんで、こうやって表せる文才がうらやましいです。
さっくんがウラヤマシスww次は律でこういうのが欲しかったり・・・(はい、お分かりのように律派です)
無印じゃあ足りないんだZE!!ぜひお願いしたいです。
あれですね。ドリーマーズランドは「銀河エクスプレス」ですねww即座に理解した私はまずいのか・・・ドラ○○○マニアww
これからも引き続き拝見させて頂きます。頑張ってください。

コメント&ご覧いただきありがとうございます!
文才は全くないですが、そこは愛でカバーしておりますw甘々大好きなので。
律は書くかどうか迷っていたんですよね。とりあえずこのシリーズで書く予定はありませんが……さあ、どうなることやら(笑)。
おお、ネタ分かりましたか!なかなかの通ですねw旧ドラは僕のバイブルです。
貴重な読者様のために頑張らせていただきます。応援よろしくお願いします!
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